犬猫では、ヒトのような輸血バンクがありません。
輸血が必要になると、ドナーから採血をして血液を確保します。
犬猫の輸血
貧血などの症状がある犬猫に対して輸血療法は重要な治療の1つです。
輸血の適応は出血、貧血、血小板減少症、播種性血管内凝固症、止血異常、手術時の出血など様々です。
ただし、ヒトのように血液バンクが存在しないので、輸血が必要になった時に、ドナー動物の選定をして、血液型や輸血適合試験をクリアした場合のみ輸血を行うことができます。
犬猫の輸血では血液の供給に大きな制限があり、長期に渡って輸血で状態を維持していくことは非常に困難です。
そのため、犬猫の輸血は他の治療の効果が出るまでの『時間稼ぎ』的な側面もあります。
輸血の適応は出血、貧血、血小板減少症、播種性血管内凝固症、止血異常、手術時の出血など様々です。
ただし、ヒトのように血液バンクが存在しないので、輸血が必要になった時に、ドナー動物の選定をして、血液型や輸血適合試験をクリアした場合のみ輸血を行うことができます。
犬猫の輸血では血液の供給に大きな制限があり、長期に渡って輸血で状態を維持していくことは非常に困難です。
そのため、犬猫の輸血は他の治療の効果が出るまでの『時間稼ぎ』的な側面もあります。
輸血用血液を動物病院同士で融通することも法律で禁止されています。
犬猫の輸血 輸血が必要な場合
- 非再生性貧血
👉骨髄瘻
👉再生不良性貧血 - 急性出血
👉大量出血
👉出血性ショック - 急性溶血性貧血
👉免疫介在性溶血性貧血 - 播種性血管内凝固症候群(DIC)
- 白血病/骨髄異形成症候群(MDS)
- 凝固異常症(先天性/後天性)
- 低タンパク血症
- 手術時の大量出血が予想される場合
- 手術時に想定以上の出血があった場合
輸血が必要と思われるパラメーター
- 循環血液量の急激な減少
- HCTが30%以下の犬
- HCTが15%以下の猫
- 出血および溶血の持続
- 可視粘膜蒼白
- CRT(毛細血管充満時間)の延長
- 頻脈・頻呼吸
犬猫の輸血 方法
- 血液型の判定
👉ドナー(供血動物)とレシピエント(受血動物)の血液型の適合 - 交差適合試験(クロスマッチ試験)
- 輸血採血
- 輸血
採血量の限度
- 一度に循環血液量の1/3を失うと出血性ショックに陥る
👉犬の血液量は体重1kgあたり約90ml
👉猫の血液量は体重1kgあたり約65ml - 採血量は循環血液量の25%まで
👉体重10kgの犬では225mlまで

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犬猫の輸血 ドナーになる条件
- 1歳以上
- 犬では10kg以上が理想
- 猫では3.5kg以上
- 健康で感染症がない
- 過去に輸血を受けたことがある
- 妊娠歴がない
- ワクチン接種をしている
- フィラリア感染がない
- 犬ではHCT値(血液中に赤血球が占める割合)が40%以上
- 猫ではHCT値が30%以上
犬猫の輸血のリスク 『副反応』
輸血のリスクを出来るだけ抑えるために、血液型のチェックや交差適合試験(クロスマッチ試験)を行います。
ただし、これらの検査をクリアしても、実際に輸血をすると副反応(≒副作用)を起こすことがあります。

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