TG(中性脂肪)が高く、〝高脂血症〟と診断されました。
メタボ?
たしかに肥満や運動不足が高脂血症を引き起こすがあります。
ただし、犬猫では遺伝や体質、その他の病気によって引き起こされる高脂血症も多くあります。
犬と猫のTG(トリグリセリド)とは?
血液中の脂肪の1種で『中性脂肪』とも言います。
食事から摂取される脂肪の大部分はTG(トリグリセリド)です。
TGはエネルギー源となったり、体温を保ったりする働きがあります。
人ではこの数値が高いことはメタボリックシンドロームであるかの基準の1つとされています。
食事から摂取される脂肪の大部分はTG(トリグリセリド)です。
TGはエネルギー源となったり、体温を保ったりする働きがあります。
人ではこの数値が高いことはメタボリックシンドロームであるかの基準の1つとされています。
犬と猫のTG(トリグリセリド)の正常値は?
- 犬:<150mg/dl
- 猫:<60mg/dl
血液検査の機械によって若干の数値のばらつきがあります。
犬と猫のTG(トリグリセリド)が高くなる場合は?
- 原発性/特発性高脂血症
👉猫の家族性高カイロミクロン血症
👉ミニチュア・シュナウザーの特発性高カイロミクロン血症
👉特発性高トリグリセリド血症
👉リポ蛋白リパーゼ欠乏症(猫)
👉子猫の一過性高脂血症および貧血(猫) - 二次性高脂血症
👉急性膵炎
👉胆汁うっ滞
👉糖尿病
👉肝機能不全
👉副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
👉甲状腺機能低下症(犬)
👉ネフローゼ症候群 - 薬剤
👉グルココルチコイド(ステロイド) - アーチファクト(検査上のエラー)
👉高ビリルビン血症 - 食後
食後ではTGが高くなります。
TGの評価が必要な時には、12時間絶食してもらって血液検査を行います。
犬と猫のTG(トリグリセリド)が低くなる場合は?
- 甲状腺機能亢進症(猫)
- 蛋白漏出性腸症
- 薬剤
👉アスコルビン酸
- Alex Gough Differential Diagnosis In Small Animal Medicine
- CAP セミナーシリーズ
勤務獣医師のための臨床テクニック