犬猫の血液検査PTH(パラソルモン)|上皮小体の値について獣医師が解説

血液検査PTH(パラソルモン)

パラソルモンはカルシウム濃度を増加させるホルモンです。
パラソルモンが過剰に分泌される病気では高カルシウム血症を引き起こします。

目次

犬猫の血液検査 PTH(パラソルモン)とは?

PTH(パラソルモン)は甲状腺の上下に2個ずつある上皮小体(副甲状腺)で合成・分泌されるホルモンです。血中や組織のカルシウム濃度を調節する働きをしています。血中のカルシウム濃度が低いと分泌が促され、血中のカルシウム濃度が高いと分泌が抑制されます。

犬猫の血液検査 PTH(パラソルモン)の正常値は?

  • 犬:8〜35pg/ml
  • 猫:8〜25pg/ml

それぞれの病院の機械や外注先の検査機関によって、数値の基準は若干異なります。

犬猫の血液検査 PTH(パラソルモン)が増加する場合は?

  • 原発性上皮小体機能亢進症
  • 栄養性二次性上皮小体機能亢進症
  • 腎性二次性上皮小体機能亢進症
  • 低カルシウム血症を起こす病気(上皮小体以外の原因)
  • 血清カルシウムを低下させる薬剤

犬猫の血液検査 PTH(パラソルモン)が減少する場合は?

  • 原発性上皮小体機能低下症
  • ビタミンD過剰症
  • 高カルシウム血症を起こす病気(上皮小体以外の病気)
  • 血清カルシウムを増加させる薬剤

カルシウム濃度を増加・減少させる病気は『犬猫の血液検査 Ca(カルシウム)』の記事を参考にしてください。

在宅緩和ケア専門動物病院「犬と猫の緩和ケア」
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