犬猫の血液検査 Glu(グルコース:血糖値)

GLU グルコース

血液検査の血糖値についてメモしておきます。

目次

犬猫のGLU(グルコース:血糖値)とは?

血糖値とは血液中に含まれるグルコース(ブドウ糖)の濃度のことです。食事中に含まれる炭水化物が消化吸収されてグルコース(ブドウ糖)に変わります。グルコース(ブドウ糖)は全身の細胞のエネルギーとして利用されており、特に脳や赤血球はグルコース(ブドウ糖)のみをエネルギー源として利用しています。

犬猫のGlu(グルコース:血糖値)の正常値は?

  • 犬:60〜120mg/dl
  • 猫:75〜160mg/dl

それぞれの病院の機械や外注先の検査機関によって、数値の基準は若干異なります。

犬猫のGlu(グルコース:血糖値)が高くなる場合は?

  • 膵炎
  • 食後
  • 腎機能不全
  • 猫のストレス性
  • 内分泌疾患
    ・糖尿病(犬の糖尿病/猫の糖尿病
    ・末端巨大症
    ・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群
    ・クロム親和性細胞腫
  • プロゲステロン(黄体ホルモン)誘発性
    ・発情静止期
    ・泌乳
    ・妊娠
  • 薬剤
    ・エストロゲン
    ・グルココルチコイド
    ・サイアザイド系利尿薬  など

犬猫のGlu(グルコース:血糖値)が低くなる場合は?

  • 多血症
  • 腎不全
  • 敗血症
  • アーチファクト(検査上のエラー)
    ・採血してから検査するまでに時間がかかった場合
  • 内分泌疾患
    副腎皮質機能低下症(犬)
    ・下垂体機能低下症
    ・インスリノーマ
  • 肝性
    ・肝硬変
    ・肝臓壊死(感染/中毒/外傷)
    門脈体循環シャント(先天性/後天性)
  • 特発性
    ・若齢性
    ・新生子
  • 腫瘍
    ・肝臓の平滑筋腫/平滑筋肉腫
    ・肝臓/脾臓の血管肉腫
    ・肝細胞癌
    ・膵臓腫瘍  など
  • 薬剤
    ・インスリン
    ・キシリトール
    ・エチレングリコール
    ・エタノール
    ・β遮断薬(プロプラノールなど)
    ・同化ステロイド
在宅緩和ケア専門動物病院「犬と猫の緩和ケア」
  • Alex Gough Differential Diagnosis In Small Animal Medicine
  • CAP セミナーシリーズ
    勤務獣医師のための臨床テクニック
目次