グロブリンは血液(血漿)中の蛋白質の1つです。
グロブリンの異常がある時に疑われる病気をメモしておきます。
目次
犬と猫のGlob(グロブリン)とは?
Glob(グロブリン)は血漿中に含まれる蛋白質の1つです。
『TP(総蛋白)−ALB(アルブミン)』の計算式で算出します。
α(アルファ)-グロブリン
β(ベータ)-グロブリン
γ(ガンマ)-グロブリン
の3つに分けられます。
特に免疫機能に関わるγ-グロブリンのことを『免疫グロブリン』と呼びます。
さらに免疫グロブリンはIgG,IgA,IgM,IgD,IgEに分けられ、それぞれ免疫に関わる働きをしています。よく耳にする『抗体検査』はこの免疫グロブリンを測定しています。
犬と猫のGlob(グロブリン)の正常値は?
- 犬の正常値:2〜4g/dl
- 猫の正常値:2〜5g/dl
犬と猫のGlob(グロブリン)が増加する場合は?
- 感染性疾患
・猫伝染性腹膜炎(FIP) など - 免疫介在性疾患/炎症性
・急性炎症
・免疫介在性溶血性貧血(IMHA)
・免疫介在性血小板症(IMTP) など - 腫瘍
・リンパ腫(犬のリンパ腫/猫のリンパ腫)
・多発性骨髄腫 など
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犬のリンパ腫|寛解を目指すための治療について獣医師が解説
リンパ腫の治療は〝寛解〟の状態を維持していくことが目標になります。寛解〟とは症状が安定して落ち着いている状態で、見た目上は治っているように見えます。リンパ腫…
犬と猫のGlob(グロブリン)が減少する場合は?
- 外部出血
👉凝固障害
👉胃腸管腫瘍
👉胃腸管潰瘍
👉外傷 - 肝機能障害
- 新生子
- 蛋白漏出性腸症 など
犬と猫の蛋白漏出性腸症|下痢から始まり腹水まで発症する消化器疾患について解説
大和市の花岡動物病院(鶴間・南林間・中央林間)では蛋白漏出性腸症の診断および治療を行っています。
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