胆嚢粘液嚢腫の食事治療について統一した考え方はありません。
ただし、高脂血症は胆嚢粘液嚢腫を起こすリスクとなるので、低脂肪食をすすめることがあります。
犬の胆嚢粘液嚢腫 まとめ
胆嚢粘液嚢腫は中〜高齢で発生することが多く、症状が進行してしまうと胆嚢破裂を引き起こしてしまうこともある危険度の高い病気です。初期にはあまり症状が出ないこと…
目次
犬の胆嚢粘液嚢腫の食事 何を食べさせたらいい?
犬の胆嚢粘液嚢腫に対して統一された食事療法は、いまのところありません。ただし高脂血症は胆嚢粘液嚢腫を引き起こすリスクとなるので、低脂肪食がいいのではないかと考えられています。その他にも、以下の胆嚢粘液嚢腫を引き起こすリスクがあります。
- 犬種
・シェットランド・シープドック
・ミニチュア・シュナウザー
・高脂血症を指摘される犬種が多い - 甲状腺機能低下症
・代謝の低下により高脂血症を引き起こすことがある - 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
・コルチゾールの分泌過剰により高脂血症を伴うことが多い
いずれも高脂血症に関連するものばかりです。
このことからも、胆嚢粘液嚢腫の食事管理には〝低脂肪〟がいいのではないかと考えられています。
犬の胆嚢粘液嚢腫の食事 具体例
高脂血症に対しては、脂肪が少ないことはもちろん、良質な蛋白質を摂取することが重要です。
蛋白質含有量の少ない食事は血中のコレステロール濃度を上げると言われているからです。
ただし、ドックフードの組成表をみて『低脂肪』+『良質なタンパク質』を判断するのは非常に困難なので、市販の低脂肪療法食(ドライorウェット)が無難かもしれません。動物病院で一般的に使われる療法食を載せておくので参考にして下さい。
ヒルズ社〝 i/d lowfat缶〟、ヒルズ社 〝 i/d シチュー缶〟、ロイヤルカナン社〝消化器サポート低脂肪缶〟
“ロイヤルカナン社 〝消化器サポート低脂肪ドライ〟、ヒルズ社〝i/d lowfat ドライ〟
ロイヤルカナン社 〝GI low fat liquid〟
ちなみに〝良質なタンパク質〟とはアミノ酸がバランス良く含まれた食事です。
- Encyclopedia of Canine Clicical Nutrition