口の中の腫瘍は普段気づけないことが多いです。
口臭やご飯が食べづらそうという症状から発見されることが多いです。
腫瘍の性質によっても治療法や治療のみとおし(予後)が変わってきます。犬の口腔内腫瘍について解説していきます。
目次
犬の口腔内腫瘍とは?
口腔内悪性腫瘍は普段の診療でも比較的よく遭遇する腫瘍の1つです。犬の悪性腫瘍の6%を口腔腫瘍が占めているといわれています。犬で最も多い口腔腫瘍は悪性黒色腫、扁平上皮癌、線維肉腫、棘細胞性エナメル上皮種です。
犬の口腔内腫瘍の症状は?
- 口臭
- 流涎
- 嚥下障害
- 出血
- 体重減少
- 開口時の痛み
- 眼球突出
- 顔面の非対称
犬の口腔内腫瘍の診断は?
- 口腔内の観察(鎮静や麻酔が必要になる場合もある)
- 細胞診
・口腔内は二次的な炎症・感染・壊死を起こしていることが多いので、細胞診でうまく診断できないこともある - 切除生検
・確定診断 - リンパ節の触診および細胞診
・リンパ節転移があるかチェック - レントゲン検査
・骨浸潤があるかチェック
・肺転移があるかチェック - CT検査
・原発腫瘍のチェック
・全身の転移をチェック
犬の口腔内腫瘍の治療は?
- 治療の中心は外科手術と放射線
- 外科手術
・切除範囲は病変の位置と大きさによって変わる
・ほとんどの症例では骨切除が必要 - 放射線治療
・放射線単独での根治は難しい
・支持治療
・不完全切除や辺縁切除を実施した場合の補助治療 - 化学療法(抗がん剤治療)
犬の口腔内腫瘍の治療のみとおしは?
腫瘍の種類、臨床ステージ、発生部位、組織学グレードなどによって治療のみとおしは大きく変わってきます。
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