愛犬がてんかん発作を起こすと、強い不安を感じますよね。
特に発作が長く続く場合や、短時間に何度も発作を繰り返す場合には急変する可能性もあるため注意が必要です。
近年では、ご自宅での発作対応としてネイザルという器具を使って抗てんかん薬を使用する機会も増えています。
一方で、ネイザルはすべての犬で使用できるものではなく、使用方法や投与のタイミングを事前に理解しておくことが重要です。
この記事では、
- 犬の重積発作とは何か
- ご自宅でできる対応
- ネイザル製剤の使用方法
について解説します。

ぜひ最後までお読みいただき、万が一の発作に備える参考にしてください。
犬の重積発作とは?
犬の重積発作とは、発作が長時間続く状態や、意識が回復しないまま発作を繰り返す状態を指します。
一般的には
- 5分以上発作が続く
- 発作後に意識が戻らないまま次の発作が起こる
このような場合に重積発作が疑われます。
発作が長時間続くと脳へのダメージや体温上昇、呼吸障害などが起こる可能性があるため、緊急対応が必要です。
重積発作が危険な理由
通常の発作は数十秒から数分以内で自然におさまることが多いです。
しかし重積発作では、発作が長く続くため
- 脳への負担が大きくなる
- 高体温になる
- 低酸素状態になる
- 全身状態が悪化する
などの問題が起こることがあります。



そのため「様子を見ていればそのうち止まるだろう」と考えるのは危険です。
ネイザルとは?
ネイザルとは、鼻の中に薬を投与するための器具です。
重積発作や群発発作が起きた際には、ミダゾラムなどの発作止めをネイザルによって投与することがあります。
鼻の粘膜から薬が吸収されるため効果の発現が比較的早く、ご自宅での緊急対応として使用されることがあります。
ただし、ネイザルによる投薬はすべての犬に適応されるわけではありません。
また、病院によってはご自宅での使用を推奨していない場合もあります。
ネイザルを使用するかどうか、どのタイミングで使用するかについては、必ず事前に獣医師の説明を受けておきましょう。
ネイザルを使用する際の注意点
ネイザルは、てんかんや発作性疾患と診断されている犬に対して、獣医師の指導のもとで使用することが推奨される器具です。
特に初めて犬の発作が起きた場合には注意が必要です。
発作のように見えても、
- 低血糖
- 中毒
- 脳腫瘍
- 脳炎
- 失神
など、別の病気が原因となっている可能性があります。
そのため、初めて発作が起きた場合には自己判断で対応するのではなく、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
また、てんかんと診断されている犬であっても、投与回数や投与後の対応については事前に確認しておくことが大切です。


ネイザルの使い方
ネイザルの使用方法は病院によって多少異なるため、必ず処方時の説明を優先してください。
一般的な流れは以下の通りです。
①愛犬の頭を軽く支える
発作中に完全に犬の動きを止める必要はありません。
可能な範囲で頭部を支えましょう。
②鼻の穴にノズルを入れる
犬の頭を支えたらノズルの先端を鼻孔に軽く当てます。
奥まで入れる必要はありません。
③一気に噴霧する
犬の鼻にノズルを当てたら、指示された量を噴霧します。
左右どちらの鼻でも構いませんが、病院から指示がある場合はそれに従いましょう。
④投与後の様子を観察する
薬の投与後は発作の停止や犬の意識状態を確認しましょう。
薬の作用によって犬が眠そうになったり、ふらついたりすることがあるため周囲の環境には気をつけるようにしましょう。
投与後も発作が続く場合には速やかに動物病院へ連絡してください。
ネイザルを使った後に病院へ行くべき?
ネイザルで発作が止まった場合でも、基本的には動物病院へ連絡することをおすすめします。
受診した際は必ずネイザルを使用したことや、投与した時間を獣医師に伝えるようにしましょう。
特に犬にネイザルを使用した後も
- 発作が止まらない
- 短時間で再発する
- 呼吸がおかしい
- 意識が戻らない
場合には緊急受診が必要です。


まとめ
犬の重積発作は命に関わる可能性のある緊急状態です。
発作が長時間続く場合や、意識が戻らないまま発作を繰り返す場合には迅速な対応が必要になります。
ネイザルによる投薬は、ご自宅でできる重要な緊急対応のひとつです。
あらかじめ使用方法を確認し、発作時に落ち着いて対応できるよう準備しておきましょう。
当院では、てんかんや発作症状の管理、重積発作時の対応方法についてもご相談を承っています。



発作でお困りの際は、お気軽にご相談ください。











