電解質とは血液や体液に含まれる、Na(ナトリウム)、Cl(クロール)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、Mg(マグネシウム)などのことで、栄養素のミネラルに属します。電解質の中のNa(ナトリウム)に異常をきたす場合についてメモしておきます。
目次
犬猫の血液検査 Na(ナトリウム)とは?
ナトリウムとは、体の水分の保持や浸透圧の調整を行なっている電解質です。
犬猫の血液検査 Na(ナトリウム)の正常値は?
- 犬:140〜152mmol/l
- 猫:146〜155mmol/l
それぞれの病院の機械や外注先の検査機関によって、数値の基準は若干異なります。
犬猫の血液検査 Na(ナトリウム)が低くなる場合は?
- 下痢
- 嘔吐
- 高血糖
- 高脂血症
- 副腎皮質機能低下症(アジソン病)
- 腹水を伴う肝疾患
- 滲出液を伴うネフローゼ症候群
- 過水和
- 膵炎
- 腎不全
- 腹膜炎
- 尿腹症(尿管・膀胱破裂)
- 胸水
- 利尿剤 など
犬猫の血液検査 Na(ナトリウム)が高くなる場合は?
- 水分の欠乏
・糖尿病(浸透圧利尿に続発)
・胃腸管の異常(嘔吐、下痢、小腸閉塞)
・腎不全
・尿崩症 - 摂取量の増加
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
・高アルドステロン症 など
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