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犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)とは?
犬のクッシング症候群は犬で最も多いホルモン異常の病気です。副腎から『コルチゾール』と呼ばれるステロイドホルモンが過剰に分泌されることが原因です。水をたくさん飲む、おしっこの量や回数が増える、お腹が膨れる、全体的に毛が薄くなってくる、などの症状で気づくことが多い病気です。
犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因は?
- 副腎から〝コルチゾール〟と呼ばれるホルモンが過剰にでることが原因です。
- ①下垂体の腫瘍、②副腎の腫瘍のいずれかが原因となる病気です。
犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の発症は?
- どんな犬種にも見られる。
- メスに多い。
- 6〜10歳の発症が多い。
犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の症状は?
- 多飲多尿
- 異常な食欲
- お腹が膨れる(腹部膨満)
- 足腰が弱る
- 毛が抜ける
- 息が荒い
犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の診断は?
- 血液検査
・ALPの上昇
・ALTの上昇
・ACTH負荷試験(コルチゾール値の上昇) - 尿検査
・薄いおしっこ(低比重尿)
・尿コルチゾール/クレアチニン比の上昇(一般的な検査ではない) - 超音波検査
・副腎の腫大 - CT・MRI検査
・脳下垂体の大きさや形状
犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の治療は?
- 内服薬(副腎からのコルチゾール分泌を抑える薬)
- 手術(副腎手術)
- 放射線治療(脳下垂体腫瘍)
犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の治療のみとおしは?
クッシング症候群の原因により治療のみとおしは大きく変わってきます。
下垂体腫瘍の場合
- 腫瘍のサイズが大きくならない場合には、飲み薬で長期のコントロール可能。
- 腫瘍のサイズが大きく、放射線治療を行わない場合や、放射線治療を行っても小さくならなければ、1〜2年以内に脳神経症状(発作や痴呆様症状)が出てくる可能性が高い。
副腎腫瘍の場合
- 手術で完全に切除できれば完治を望める。
- 完全切除ができない場合には、飲み薬で一定期間のコントロールが可能。
健康診断でもよく発見される病気です。