犬猫の腹水|お腹に水が溜まる原因と治療について獣医師が解説

犬猫の腹水まとめ

腹水があるときには、お腹が膨れて見えることがあります。

目次

犬猫の腹水とは?

腹水とはお腹の中に過剰に体液が貯まることです。
腹水を引き起こす病気は大きく3つにグループ分けすることができます

  1. 漏出液
    ・血液中のアルブミン低下による腹水
  2. 滲出液
    ・腹腔内の炎症による腹水
  3. 変性漏出液
    ・門脈 リンパ管圧亢進による腹水

犬猫の腹水を引き起こす病気は?

①漏出液
  • 肝機能障害(肝硬変など)
  • 腎不全(ネフローゼ症候群など)
  • 蛋白漏出性腸症  など
②滲出液
  • 腫瘍
  • 膵炎
  • FIP
  • 消化管穿孔
  • 子宮蓄膿症 など
③変性漏出液
  • 肝炎
  • 肝硬変
  • 門脈低形成
  • 微小血管異形成 など

犬猫の腹水の治療は?

治療方法は原因となる病気や腹水のたまり具合によって異なります。治療の基本は〝腹水の原因となる病気を治す〟ことです。ただし、腹水が溜まることで呼吸困難を起こしている場合には、利尿剤を使ったり、針で腹水を抜く処置をすることもあります。

在宅緩和ケア専門動物病院「犬と猫の緩和ケア」
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