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前立腺肥大とは?
前立腺肥大は前立腺過形成による〝良性〟の腫大であり、犬で最もよく認められる前立腺の病気です。精巣から分泌される雄性ホルモン(アンドロジェン)と雌性ホルモン(エストロジェン)のバランスが崩れることにより発症します。雄性ホルモンを多く分泌する未去勢の雄犬で発生率が高く、4〜5歳の未去勢犬の約50%、9歳以上の未去勢犬のほとんどに認めれらます。
前立腺肥大の原因は?
- 性ホルモンバランス異常
👉アンドロジェン エストロジェン プロラクチン 成長ホルモン など
前立腺肥大の症状は?
- 初期には無症状
・健康診断や他の病気の検査で偶然見つけることが多い - 排便障害
・便をしたいのに便が出ない、少量頻回の排便 - 排尿障害
・尿が出ない、少量頻回の排尿
前立腺肥大の検査は?
- 腹部触診
- 直腸検査
- レントゲン検査
- 超音波検査
- 細胞診
・前立腺炎や前立腺腫瘍などとの鑑別
レントゲン検査:前立腺肥大
エコー検査:前立腺肥大
前立腺肥大の治療は?
- 無症状の場合には治療は必要ない
- 去勢手術(一般的)
・完治を見込める
・2〜3週間で症状の改善。約12週までに完全に小さくなる - 内科治療
・抗アンドロジェン薬
・休薬すると再発する
治療のみとおしは?
- 基本的には去勢手術を考える
・去勢手術をした場合には小さくなる - 内科治療(お薬)でも去勢手術と同様の効果が得られることもあるが、副作用の心配や休薬後に再発してしまうリスクがある。
- 去勢手術を行うことで、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫などの疾患も同時に予防できる。