犬の皮膚メラノーマ|皮膚にできる黒い悪性腫瘍について獣医師が解説

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犬の皮膚メラノーマとは?

犬の皮膚メラノーマは、良性または悪性の挙動をとり、身体のあらゆる部位に発生します。この腫瘍は、ほとんどの場合、通常の細胞診断(針を刺して細胞を採取)にて診断可能です。良性なのか悪性なのかの評価には病理検査が必要です。有毛部皮膚に発生したメラノーマの85%以上は良性です。口腔および粘膜移行部(眼瞼以外)のメラノーマの大部分および爪床に発生したメラノーマの50%は悪性です。

犬の皮膚メラノーマの診断は?

  • 細胞診
    ・針を刺して細胞を採取
    ・顕微鏡にて細胞の形を観察
  • レントゲン検査、エコー検査、CT検査
    ・転移の確認
  • 病理検査
    ・良性or悪性の評価

細胞診:黒い顆粒を持つ細胞

皮膚メラノーマの細胞診

犬の皮膚メラノーマ 良性or悪性の特徴

  • 典型的な良性メラノーマ
    ・境界が明瞭
    ・濃く着色
    ・直径2cm未満のドーム状の形
  • 悪性を疑うメラノーマ
    ・急速に大きくなる
    ・直径が2cmを超える
    ・潰瘍をつくる

犬の皮膚メラノーマの治療法は?

  • 手術(第1選択)
  • 代替治療として放射線治療、化学療法(抗がん剤治療)
  • 手術後の追加治療として放射線治療、抗がん剤治療

犬の皮膚メラノーマの治療のみとおしは?

  • 良性メラノーマでは手術で取り切れる(完全切除)と予後良好
  • 悪性メラノーマでは、手術で取り切れたか(完全切除)、転移の有無によって予後は様々。
在宅緩和ケア専門動物病院「犬と猫の緩和ケア」
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